あの日 #12
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微かに聞こえる誰かの声・・・
弟「にぃ・・・」
妹「にぃちゃん・・・!!!」
友「ひ・ひぃぃぇぇえぇぇぇえぃ??!!!」
友「なんだぁ?あれ?!まさか・・・魔の物・・か?!?!」
「いったい何があったんだ?!」
「なんなんだあれは?!」
気が遠くなっていたようだ。
弟たちの声と、
里から来た友の声に気づいて自分を見やると、
僕はいつの間にか膝から崩れ落ちてしまっていた。
(助かった。)
危うく、瘴気を自分の中へ
自ら引き込んでしまうところだった。
落ち着こう。
気を緩めてはいけない。
僕「すまない。父さんと母さんが・・・
闘っていたんだ・・・・・。」
「でも・・・・力が及ばず・・・・」
事実を伝えるために、
その言葉を口にした瞬間、
現実を自分に今一度突きつける事になり、
喉元が締まり・・・
同時に頭の中がグラグラ揺れて
吐き気襲ってきた。
全身の身の毛がよだち、途端に顔が青ざめていく。
友「え・・・・・?〝壱″を持つあの方々が??」
「まさか・・・・・」
そんな僕の様相を見た友人は、事実を悟<rp>(り
嘘だろ・・・とつぶやいた。
僕「弟たちを、頼めないかな・・・?
この子達はまだ何も術を持たない。
結界を纏わせてある。
とにかく距離を取れば、気取られることはないはずだ。」
まずは弟たちを、安全な場所へと必死に伝える。
友「それは・・・もちろん。任せてくれ。」
「それで・・・君はどうする気だ?」
そう問われた僕は、
「自分に出来る限りの事をやってみるよ。
あの魔の物は、致命傷を負っている。
だから、もしかしたら僕でも滅することが
出来るかもしれない。
あるいは・・・時間稼ぎくらいには。」
と答えたが、
なんだかもう、
思考することをやめた項目が
自分の中に出来てしまっていた。
覚悟を決めるなんていう心の強さは、
未だ持ち合わせていない。
だから考えることをやめた。
続・・・・・・
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*あとがき**
12/22冬至を迎えましたね。今年一年、様々なことがありました。
その中で、ずっと探し続けている物があります。
それは、とある神社仏閣です。
本殿へと続く白い砂の参道の途中に、とても大きなご神木があり
根元から二手に分かれていて、片方の幹は子供の背丈ほどに低い
位置から人々が歩く参道へとせり出し、斜め上へと伸びていき、
もう片方は、まっすぐ天へと向かって伸びている。
枝分かれした幹ですら直径80センチはあるのではないかと思います。
そんな大きなご神木のてっぺんに、雲海のごとくとてつもなく大きな、
金色の龍が浮かんでいたのです。
辺りは夕暮れを越えた、夜更けのような暗さの中
太陽のような明るさを放つ龍でした。
ただただ見上げる事しかできず、驚いたのを覚えています。
そのお姿と、光に力をもらおうと、スマホのカメラを掲げている人も
いましたね。
あやかろうとする人が居たり、神主様?ご住職?もいました。
妙にリアルで、とても不思議で、そんな場所が本当にあるのか
気になって探し続けています。
夢で見た物なので、実際に存在するのかは定かでは
ありませんが、詳しい方はおられませんでしょうか?
一度行ってみたい、この目で拝んでみたい場所です。
中々遠出をするには寒さも堪える時期になってきました。
ご自愛していきましょう。
この1年、乗り越えた自分にご褒美を。