あの日 # 21
意を決して飛び込んだ靄の中・・・!!
魔の物の瘴気が一層濃くなり、
自分でも、目を開いているのか、
恐怖心に飲まれてしっかりと閉じてしまっているのか
わからなかった。
もう自分の体は、
どうにかなってしまったのだろうかと、
感覚などわからなくなってしまうほどの距離に
いるのだろうかと
そう思った矢先・・・
無数の鋭い光の矢が迫りくる。
真っ白く、暖かい空間に包まれた。
目の前は、白一色。
あ・・・・れ・・・・?
魔の物へ向かって、走っていた はず・・・。
自分の足は・・・
動き続けている はず。
僕は今・・・
走って・・・
いる・・・はず?
「馬っ鹿もーーーーーーん!!!!」
「どきな! クソガキ!!!」
「止まりなさい!!!!」
ズサァッーーー!!!!
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